伝統の手延べ製法で作る半田そうめん「オカベの麺」

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オカベの豆知識

そうめんの原材料とは?小麦・食塩・水・油の役割と品質の違い

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<記事の監修者>
株式会社オカベ 代表取締役
岡部洋史

徳島県・半田地方に約300年続く伝統の半田そうめんを作っている(株)オカベの代表を務めながら、現在もなお現場で麺の製造に携わる麺職人。オカベの麺の好きな食べ方は、シンプルなザルにトマトときゅうりのトッピング。

夏の食卓でおなじみのそうめんは、身近でシンプルな食品という印象を持たれがちです。しかし、その味わいや食感の裏側には、厳選された原材料と製法の工夫が詰まっています。そうめんは主に使用する素材は3つだけととてもシンプルです。小麦粉や食塩、水の原材料の質や配合が、仕上がりを大きく左右するのです。

本記事では、そうめんの原材料に焦点を当て、それぞれの役割や品質の違い、選び方のポイントを分かりやすく解説します。普段何気なく食べているそうめんの奥深さに目を向けてみましょう。

【そうめんの3つの原材料】

小麦粉・塩・水

そうめんの基本的な原材料は、小麦粉・食塩・水の3つです。一見すると非常にシンプルですが、この組み合わせと扱い方が、そうめんならではの細さや喉ごしを生み出しています。うどんと共通する原材料を使いながらも、配合や製法の違いによって、全く異なる食感に仕上がる点が特徴です。

ここからは、そうめんの原材料ごとの役割や特徴を見ていきましょう。

小麦粉

そうめんの味やコシを左右する、最も重要な原材料が小麦粉です。小麦粉に含まれるたんぱく質が水と結びつくことで、そうめん特有の弾力が生まれます。同じ小麦粉でも種類や品質によって仕上がりは変わり、製品ごとの個性にもつながっています。

使用される小麦粉の種類

小麦粉の特長

小麦粉は、含まれるたんぱく質の量によって強力粉・中力粉・薄力粉などに分類されます。そうめん作りでは、適度なコシと滑らかさを両立できる中強力粉が主に使われています。中強力粉は、細く延ばしても切れにくく、口当たりがなめらかになりやすい点が特長です。一方で、より強い弾力を出したい場合には強力粉を加えたり、優しい食感を求めて薄力粉を配合したりする麺所もあります。

こうした配合は一律ではなく、職人やメーカーの考え方が反映される部分であり、目的に応じたバランスが追求されています。

小麦の品質が食感に与える影響

小麦の品質も、そうめんの食感や風味に大きく影響します。精製の際に胚乳の中心部分のみを使った粉は、白く上品な見た目と、すっきりとした味わいが特長です。一方、表皮に近い部分まで含む粉を使うと、小麦本来の香ばしさや、しっかりとした風味が感じられる傾向があります。

一般的には、コシや弾力に優れた外国産小麦が多く使われてきましたが、近年は国産小麦を使用したそうめんも増えています。もちもちとした食感や、優しい風味を好む人から支持を集めています。好みは人それぞれ異なるため、小麦の産地や品質の違いを知ることで、自分に合ったそうめんを選びやすくなるでしょう。

食塩

そうめんの原材料として欠かせない存在が食塩です。一般的には調味料として使われる印象がありますが、そうめん作りにおいてはなくてはならない役割を担っています。

次では、食塩がどのようにそうめんの品質に関わっているのかを詳しく見ていきます。

食塩が果たす役割

麺を伸ばす職人

そうめん作りにおいて、食塩は単なる調味料ではありません。まず、食塩は小麦粉に含まれるグルテンに作用し、生地を引き締める役割を果たします。この働きによって、生地は粘りと弾力を持ち、細く延ばす工程でも切れにくくなります。

またそうめんは細く延ばしていくため、麺同士がくっついたり、表面が荒れたりしやすい食品です。食塩は表面をなめらかに整え、均一な仕上がりを保つ役割も担っています。

さらに、食塩には天然の保存料としての側面もあります。水分量を抑え、乾燥状態での品質を安定させることで、長期保存が可能です。製麺所によっては、ミネラル分を含む食塩を選び、風味のバランスを整える工夫をしている場合もあります。

水もまた、そうめん作りに欠かせない原材料の一つです。普段はあまり意識されませんが、水の質や扱い方は仕上がりに大きく影響します。水は原材料をつなぐ役割を持ち、産地や製法とも深く関わっています。次では、その関係性を詳しく見ていきましょう。

仕込み水と産地の関係

水は、小麦粉と食塩を結びつけ、生地を形づくるための重要なつなぎの役割を担います。使用する水の水質によって、生地のまとまりや熟成の進み方が変わり、最終的な食感にも影響します。

そうめんの名産地では、その土地ならではの良質な水が使われてきました。伏流水や地下水など、安定した水質を持つ水源が製麺を支えています。 また水は常に同じ条件で使えるわけではありません。気温や湿度が変わると、生地の状態も微妙に変化します。そのため、職人はその日の環境に合わせて水の量を調整し、仕上がりを整えています。同じ原材料を使っていても、土地や水が違えば味わいが変わるのがそうめんの奥深さです。水は目立たない存在ですが、品質を左右する重要な要素といえるでしょう。

食用油

そうめんの原材料の中でも、食用油は手延べ麺特有の素材です。小麦粉・食塩・水に加えて使われる点が、機械製麺との大きな違いといえます。食用油は味付けのためではなく、製造工程を支える役割を担っています。

なぜ油を使うのか

手延べそうめんは、生地をひねりながら、何度も熟成と延ばしを繰り返して作られます。この長い工程の中で、食用油は重要な役割を果たします。

まず、油は麺の表面を覆い、空気による乾燥を防ぎます。これにより、麺同士の付着を防ぎながら、細く長く延ばす作業を可能にしているのです。

また、表面を保護することで、生地の内側まで均一に熟成が進みやすくなります。結果として、ゆで上げた際に形が崩れにくく、歯切れの良い食感につながります。 現在は、酸化しにくく風味に影響を与えにくい綿実油が使われるのが一般的です。産地によっては、ごま油やオリーブ油を用いる例もあり、歴史的にはクルミ油などが使われていた時代もありました。

【原材料表示の見方とチェックポイント】

原材料表示

そうめんを選ぶ際は、原材料表示を見ることで自分の目的や好みに合ったものを選ぶことができます。ここからは、原材料表示の見方とチェックポイントをご紹介します。

原材料表示の基本ルール

そうめんの原材料表示は、食品表示基準によって定められています。これは、消費者が食品の内容を正しく理解し、安心して選べるようにするためのルールです。包装して販売される加工食品には、名称、原材料、添加物などの表示が義務付けられています。

そうめんも例外ではありません。乾めん類では、名称の使い分けが特に厳格です。麺の太さや製法によってオカベの麺のような「手延べ干しめん」、「そうめん」、「ひやむぎ」などの名称が区別されます。これにより、見た目が似ていても、表示を見ることで製法や規格の違いを把握できます。

添加物・油脂の表記で注意すべき点

原材料表示を見る際は、添加物や油脂、栄養成分表示にも目を向けておくと安心です。そうめんは、他の麺類と比べて脂質が少ない食品とされています。一般的に、乾麺100g当たりの脂質は1.1〜1.5g程度、エネルギー量は312〜333kcalが目安です。これらは製品ごとに差があるため、あくまで参考値として確認しましょう。

また原材料には食塩が含まれています。食塩は味付けだけでなく、生地を引き締め、保存性を保つために必要な素材です。

なお、そうめんはゆでる工程で塩分の大半が湯に流れます。表示されている数値は乾麺時のものである点も押さえておくとよいでしょう。体調や食生活に合わせて表示を活用することで、自分に合ったそうめんを選びやすくなります。

※文部科学省.「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」.https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_00001.html,(2023-04-28).

【小麦粉の産地から見るそうめんの特徴】

そうめんの特長

そうめんは使われる原材料、特に小麦粉の違いによって食感や風味が変わります。基本は中強力粉が用いられますが、配合や産地は製造所ごとにさまざまです。産地に注目すると、自分の好みに合うそうめんを選びやすくなります。

国産小麦使用そうめん

日本で使われている小麦粉の割合

国産小麦を使用したそうめんは、近年注目されている選択肢の一つです。代表的な例としては、北海道産小麦を使った製品が挙げられます。国産小麦は、もちもちとした食感や優しい風味、透明感のある白さが特徴とされることが多く、口当たりの柔らかさを重視する人に向いています。

また原料の産地が分かりやすい点から、安心感やトレーサビリティを重視する人に選ばれる傾向もあります。

外国産小麦使用そうめん

多くのそうめんで使われているのが、アメリカ産・カナダ産・オーストラリア産などの外国産小麦です。これらの小麦は、グルテン量が安定しており、コシや弾力を出しやすい点が特徴です。

品質のばらつきが少ないため、製麺工程を安定させやすく、長年そうめん作りに用いられてきた実績があります。しっかりとしたコシが出やすいため、冷やして食べた際の喉ごしとの相性も良く、夏の定番として親しまれています。

用途や食感の好みに応じた合理的な選択肢といえるでしょう。

無添加・自然素材のそうめん

原材料に配慮した、無添加・自然素材志向のそうめんも存在します。中には、食塩を使用せずに作られた「食塩無添加」の製品もあります。塩分を控えたい人や、食事制限がある人にとって、有益な選択肢となるでしょう。ただし、一般的なそうめんとは食感や扱い方が異なる場合があるため、用途に合わせて選ぶことが大切です。

【用途別】そうめんの選び方(原材料・産地・製法)

そうめん

ここからは、家庭用・贈答用に分けて、それぞれの調理方法、好みに合ったそうめんを選ぶための方法をご紹介します。このときも、原材料や産地、製法を見れば簡単に選ぶことができます。

【家庭用】好みの食感や調理方法に合わせて選ぶ

家庭用のそうめんは、食感の好みや調理方法に合わせて選ぶと満足度が高まります。食感で選ぶ場合は、小麦粉の産地を確認しましょう。製品に書かれている原材料名の欄で確認できます。しっかりとしたコシを楽しみたい場合は、海外産小麦を使用した製品が向いています。一方、もちもち感や優しい風味を求めるなら、国産小麦を使ったそうめんが選択肢になります。

また調理方法に合わせて選ぶ場合は、製法に注目しましょう。ザルや釜揚げなどシンプルに麺そのものの味わいを楽しむ場合は、手延べのそうめんが向いています。一方、アレンジレシピの場合は、機械製造の麺の方が風味が弱い分、扱いやすい傾向にあります。

【贈答用】こだわりの原材料や製法で選ぶ

贈答用のそうめんは、原材料や製法へのこだわりで選ぶと喜ばれるでしょう。特に手延べ製法のそうめんは、熟成と延ばしを重ねる工程によって、強いコシとなめらかな口当たりが生まれる点が特徴です。

さらに、製造する産地によってその工程も様々で、産地特有の味わいが生まれます。生産地に注目するのもポイントです。

贈る相手の年齢層や、お中元・結婚祝いといったシーンを意識しながら、原材料や製法の特徴が伝わるそうめんを選ぶと、気持ちが伝わりやすくなるでしょう。

【そうめんの原材料に関するよくある疑問】

そうめんに関するQ&A

そうめんの原材料について、健康面や体質への影響が気になる方もいるでしょう。ここでは、そうめん選びでよくある疑問をまとめてみました。

そうめんは体に悪い?

「そうめんは体に悪いのでは」と感じる人もいますが、一概にそうとはいえません。手延べそうめんでは製造工程で食用油を使用しますが、先述のように乾麺100g当たりの脂質量はおおよそ1.1〜1.5g程度と少なめです。油は味付けではなく、製麺上の必要性から使われています。

また原材料に食塩が使われていますが、乾麺100g当たりの食塩相当量は3.8〜5.8g程度が目安です。これは生地の品質を保つために欠かせないものですが、たっぷりのお湯でゆでた後にもみ洗いすることで塩分の大半を落とせます。

食べ方や量を調整すれば、他の麺類と比べても健康への影響はそこまで大きくないといえるでしょう。

※文部科学省.「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」.https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_00001.html ,(2023-04-28).

アレルギーや食事制限への対応は?

そうめんの主原料は小麦粉のため、小麦アレルギーがある場合は摂取を避ける必要があります。原材料表示を必ず確認し、少しでも不安がある場合は医師の指示を優先してください。

また、乾麺100g当たり3.8〜5.8g程度の食塩が含まれているため、塩分制限がある人は注意が必要です。なお、近年では食塩を使用しない「食塩無添加」のそうめんもあります。

食事制限に関しては、そうめんは他の麺類と比べて脂質やカロリーが比較的低い食品とされています。ただし、体質や制限内容には個人差があります。消化に良い食品として知られていますが、安心して取り入れるためには、原材料表示を確認し、自分の体調や食生活に合った製品を選ぶことが大切です。

※文部科学省.「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」.https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_00001.html,(2023-04-28).

【原材料にこだわるなら半田そうめん「オカベの麺」がおすすめ】

オカベの麺

本記事では、そうめんの味や食感を左右する原材料とそれぞれの役割や、選び方の考え方を解説してきました。原材料がシンプルだからこそ、一つひとつへの向き合い方が品質に大きく影響します。

徳島県つるぎ町半田地区で作られている半田そうめんは、約300年の歴史を持つおいしいそうめんです。

半田そうめん「オカベの麺」は、その歴史あるそうめんの里では後発の製麺所ですが、小麦粉・食塩・水といった原材料へのこだわりに加え、手延べ製法ならではの工程を大切にしながら作られています。

うどんより細く、そうめんより太い、絶妙の太さと弾力、のど越し、麺そのものの美味しさから家庭用として日常的に楽しむ場合はもちろん、原材料や製法へのこだわりから、贈答用としても選ばれています。原材料に注目してそうめんを選びたい方は、ぜひ一度お試しください。

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